UCHIDA'S DINING JOURNAL
オマージュ × レストラン・オロー コラボレーションディナー
コースの流れ
| # | 料理 | 素材・特記 | ペアリング |
|---|---|---|---|
| 幕開き | — | 赤ブドウ比率の多いレコルタン。すっきりした中にコク | 🥂 ベルジュール |
| アミューズ① | ラディッシュと生カラスミ | 竹炭のタルトに乗せて | |
| アミューズ② | 青森産和牛とハースニップ | 松の木のオイルに代えモミの木のオイルで風味づけ | |
| アミューズ③ | タマネギとベーコン | 小タマネギとベーコンの風味がよく出る | |
| アミューズ④ | ボリッジとマッシュルーム・焦がしバター風味 | ボリッジ=セモリナ粉を使った北欧の粥状のもの | |
| 前菜(オロ) | 鰤とホースラディッシュ | ディル風味、鰤の刺身、西洋わさびのムース、ナスタチウム、牡蠣の香りのブーラーシェ、玉状のきゅうりとタピオカ。不思議なおいしさ | 🍷 ピノ・グリ2013(コート・サンジャック・皮ごと漬込みでロゼ色・白) |
| 料理(新井) | アワビと白菜 | 2か月発酵させた白菜、レンコンのニョッキの上にアワビ。発酵白菜・アワビの肝・スッポンのコンソメを注ぐ。発酵料理にコンソメは初めて | 🍶 雄町・きもと・純吟・上喜元(40度のぬる燗/マロラクティック発酵) |
| 料理(オロ) | ポロネギとロイロム(魚の卵) | ロイロムは小さな鱈科の魚の貴重な卵。アラン・シャペルの「トリフオイルに漬けたポロネギ」を想起 | 🍷 サヴィニエール2009(シュナンブラン100%・白) |
| 料理(新井) | 干しナマコ・アカザエビ・シー・アスパラ添え | 戻した干しナマコにアカザエビを詰める。芽キャベツにマッシュルームとトリフのミンチ。ヤリ氏は初めてナマコを食材として見た | 🍶 花垣貴醸年譜(南部酒造・貴醸酒・18度。シェリーの飲み方で行ける) |
| 料理(新井) | 仔鳩とスミイカ | 鳩胸肉の下にゲソと腿肉のミートソース。真っ黒いソースはイカ墨・イカの肝・鳩レバー | 🍷 モンデユーズ2013(サヴォワ・赤。ピノ・ノワールに近く軽やか) |
| メイン(オロ) | 蝦夷鹿・菊芋・鹿のジュースとタイム風味のソース | 鹿が森にいるイメージ。鹿フィレに菊芋・菊芋ピューレ・発酵菊芋・パウダー。菊芋の糖分がポイント。ハーブ系ソースで鹿を食べたのは初めての美味しさ | 🍷 マスカット・ベリーA 2013(山形・タケダワイナリー・70年の古木・赤) |
| デザート(オロ) | ヨーグルト・柑橘 | 柑橘の上にヨーグルトのアイスと刻みホワイトチョコ、メレンゲの白い煎餅で蓋。北欧の価値観は別物 | |
| デザート(新井) | キャラメル・熟成南瓜 | ライ麦のチュイルで囲い、米のミルク煮と熟成南瓜、キャラメルソース。錫製の自在に曲がる皿 | |
| 小菓子 | マドレーヌ人形焼スタイル / 小桜カリント / プチカヌレ | 浅草らしいオマージュのスペシャリテ |
ペアリングの要点
**発酵料理 × 日本酒のマリアージュ**
- 「アワビと白菜」にマロラクティック発酵の上喜元。料理と同じ温度(ぬる燗)で相性良好。直後にピノ・グリを飲むと味がしなくなるほどのマリアージュの良さ
- 朝倉ソムリエールの変化球の連続に感動。貴醸酒の選択は「ナックルボールクラス」。見つからなければアルボワ/ヴァン・ジョーヌを合わせる想定だった
**蝦夷鹿 × 日本ワイン**
- 鹿の定番(ポワヴラード/グランヴヌール+栗)に対し、菊芋とタイム・シソのハーブ系で新提案
- マスカット・ベリーA は重すぎず軽すぎず鹿に丁度よい。フィンランドのベリーと鹿の相性に通じる
内田氏のコメント
- 北欧の発酵を活かした料理が多く、既存フレンチと違う感性が楽しい。「北欧の料理の美味しさは素晴らしい」と実感
- ちょうど1年前の同日に三越前マンダリン・オリエンタルの「世界一のレストラン・ノマ」に行ったが美味しい料理はなかった。「ノマよりも今日のオロの料理の方がずっとおいしい」
- 朝倉ソムリエールが北欧と日本の饗宴として随所に日本酒・日本ワインで日本文化を紹介した点に感動
- 「素材だけ書いた料理名ではなく、素材・付け合わせ・ソース・調理法を詳しく述べたメニューであってほしい」と後世への記録の在り方を切望
- 新井シェフの実力はもとより、北欧の料理レベルの高さを味わった大満足の一夜。この素晴らしいマリアージュが記憶から消えるのはもったいなく、後輩に伝えたいと願う
- ワインの専門書から随筆まで幅広く書く、尊敬する弁護士・山本博先生から、著書「マリアージュ」を贈ったお礼のはがきが届いた
- ツキ・シュール・ラ・メールで久々に会った際に贈ったもの
- はがき文面:「立派なご本をいただいておきながら、お礼が遅れて申し訳ありません。私はご本をいただくと、すぐにお礼をしないで一応目を通させていただいた上で出すことにしています。今回の『マリアージュ』さらっと目を通してと思ったのですが、だが、なかなかそうはいかない本なので、ゆっくりと楽しませていただきます。 山本拝」
- ゆっくり読んでもらえそうな好意的な文面を頂戴し嬉しくなった
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