UCHIDA'S DINING JOURNAL
ラチュレ
コースの流れ
| # | 料理 | 素材・特記 | ペアリング |
|---|---|---|---|
| 乾杯 | ピエール・パイヤール(ブジーのグラン・クリュ) | ピノ・ノワール60%/シャルドネ40%、42か月熟成。厚みとコク | 🥂 シャンパン |
| アミューズ① | 鹿の血のマカロン(スペシャリテ) | 鹿の血が卵白と似てメレンゲ状に。挟むのはブーダン、軽やかな味わい。鹿の背の毛皮の上に乗せて供す | |
| アミューズ② | ヒグマの脛肉と胡桃のケーク・サレ | クリームチーズと蜂蜜を合わせ重くない。胡桃科の巨大な殻の器で供す | |
| 前菜 | 鯖のマリネ・イチジク添え | イチジクのヴィネガーソース。一流店の鯖は別物で美味 | 🍷 2015 フランジー(サヴォワ/ルーセット・白)酸味すっきり |
| スープ | 鹿のコンソメ・鹿の脛肉と野生のキノコ添え | 濃く重厚なコンソメ。キノコは山梨・笛吹川産(ヒラタケ・タマゴダケ・ウラベニホテイシメジ・アミタケ・コウタケ等)。鹿が餌とする日本産キノコを合わせるのがベストマリアージュ | (友人は長野・真澄をグラスで) |
| パイ① | アナグマ(ムジナ)のパテ・アンクルート | 室田シェフの安定した技法で臭みなし。皮をむいた肉塊・頭蓋骨・前足を披露。添えのブドウと食用ホウズキの果実味がパテを引き立てる | 🍷 2009 ジゴンダス(グルナッシュ80%/シラー20%・赤)主張しすぎない赤 |
| パイ② | スズキのパイ包み焼き・トリフ風味・キンジソウ添え | バターソース。客のワインに合わせ濃淡を調整可 | 🍷 2009 ジゴンダス |
| メイン | 仔豚のソテー・ベルモットソース | 肉は柔らかく皮目はパリパリ香ばしい | |
| デザート | 岡本氏の「秋の和栗」をイメージした一品・ウイスキーのアイスクリーム添え | 栗饅頭風ケーキを割るとコウタケのフォンダンショコラ見立てが流れる。山崎サントリーにちなむウイスキーのアイス、酸味の強い山ブドウのソース(マロンとカシスの新解釈)。本日初提供 | |
| 〆 | 本格アイスコーヒー(ロストロ豆)と小菓子「クマンシェ」 | 淹れてすぐ冷やす香ばしいアイスコーヒー。熊の油をバター代わりに使ったフィナンシェ |
ペアリングの要点
**鯖のマリネ × 2015 フランジー(白)**
- 青魚に白ワインは合わせづらいが、酸味すっきりのルーセットで生魚の匂いが広がらずマリアージュ成立
**アナグマのパテ × 2009 ジゴンダス(赤)**
- 白では負ける。フルボディの強い赤ほどでなく、主張しすぎない赤が丁度良い
**(参考)リエーブル・ロワイヤルのワイン**
- 野生臭に対し、森の腐葉土の風味を感じさせる赤が好相性
- 最も印象的だったのはシャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドの年代物
内田氏のコメント
- 友人2名はジビエに造詣が深くないため、価値ある雷鳥は別の機会にし、今日は通常コース
- 室田シェフは猟銃を持ち、野生動物・野生植物への薀蓄に詳しい。採取したキノコを籠一杯に見せてくれた
- アナグマは初めて食べたが、日本の山村では冬場アナグマ・タヌキ鍋を普通に食べていたという
- 店では1月にリエーブル(野兎)・ロワイヤルを提供予定。古典でも有名な歴史的料理で、美食家なら一度は食べるべきと薦める
- フレンチ(強い料理に強いワイン)と和(繊細さの追求)の料理思想は真反対だが、どちらも奥行きが深い
- 日本産カベルネで「美味しい」と思えるものにまだ出会えておらず、フランスへの対抗の将来性を疑問視
- 「通常のコースなのに縦横にジビエの影が見え隠れするすごい個性のレストラン」。真正面から料理を組み立てる姿勢に感動。次は雷鳥と岡本氏の新デザートコースを味わいたい
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